親子の夢叶えむ!

幸か不幸か?我が家は3人娘である。勿論、前者の幸せ者である。新極真会の支部長に同じ3人娘を持つ超幸せ者が(知っている限り)一人いる。今は同じ日本代表選手団のコーチを務めている。同じく選手強化委員でもある。現役時代の実績が凄い!世界大会には3度出場した。第7回は6位入賞。第1回国際大会優勝。今は全世界ウエイト制大会と呼称が変わったが、カラテワールドカップの第1回中量級のチャンピオンである。ちなみに軽量級の優勝が谷川支部長。重量級が塚本支部長だった。国内の大会実績は、多過ぎて書き切れない。自分が一番凄いと思っている所は、塚本(支部長)が最年少21歳で第6回世界チャンピオンになって連勝街道を突き進んでいた時期があった。その連勝記録を止めた男である。その男の名は、石原 延 岡山東支部長である。偶然にも石原(支部長)も3人娘だった😁悲しいかな!大山総裁が亡くなり、後継者問題で組織は大分裂した。組織内だけではなく、空手界で大山総裁の存在は余りにも大き過ぎた。日本の分裂に呼応して世界も分裂して幾つもの派閥が出来た。一番大きな問題は、後継者と極真会館の商標権だった。不思議なものである。大山総裁が亡くなられた時は、まだサラリーマンだった。数年後に緑代表が組織の長となり、自分も道場責任者となって組織に復帰した。第8回世界大会を機に、組織名を新極真会に刷新した。第8回世界大会の成功に新極真会の行く末全てが掛かっていたと言っても過言ではない。大分裂の中での世界大会の成功。それは日本選手団の優勝にほかならなかった。そういう状況の中で自分は選手団のコーチに任命された。そして、直ぐに選手強化委員会の副委員長にも任命されたのである。今から約20年も前の事である。勿論、名前だけの問題だけではない。新極真会が発展していくかどうか?全ては第8回世界大会の日本優勝に委ねられた。そういう状況の中で、緑代表が日本の(有力)選手達に試練を与えた。経験を積ませた。それが最初で最後となった福岡国際大会である。その大会で優勝したのが石原(支部長)だった。その大会の後に、今思えば運命の出来事があった。大会の翌日、博多駅近くのロッテリアで奥村家と石原家の今に続く運命の出会いがあった😁石原家の長女と奥村家の次女が同じ歳だった。2歳くらいだっただろうか?その時の石原家の長女こそが、ポーランドの今大会で見事優勝した凜々ちゃんだったのである。いつの合宿か大会の時かは忘れてしまったが、塚本(支部長)に聞いた事がある。島本兄弟や前田兄弟みたいに凄いと思った女子選手は誰かいるか?塚本は間髪入れずに答えた。「石原凜々です!」まさにサラブレッドの中のサラブレッドである。

しかし、勝負の世界は甘くない。期待通り強くなっては行ったが、肝心な所で負けた。前回の第6回全世界ウエイト制大会はあと一歩及ばなかった。代表の座を逃した。第12回世界大会日本代表選手の最終選抜戦となった第5回JFKO大会で中量級で準優勝した。初入賞すれば普通の選手だったら合格点である。しかし、父は支部長である。ましてや日本選手団のコーチを務める。他流派の選手に優勝され、世界大会の切符を奪われた。決勝戦の後、審判控え席にいる自分の所に親子で挨拶に来た。来た時には、ふたりとも泣いていた。父の石原(支部長)が言った。「(負けて日本代表の座を他流派に奪われ)申し訳ありませんでした。」その父と娘を見守るように離れた所で、母も泣いていた。3人の姿を見た時、大会会場という事を忘れてどっと涙がこぼれた。人目もはばからず泣いてしまった。そして、親子に言った。「勝負の世界は厳しいなあ!」4人で泣いた。2019年5月、大阪の陣だった。いつの大会も・・・負けた選手が自分の所に来る。「(負けて)申し訳ありませんでした。」男子重量級決勝戦が終わって、選手団筆頭コーチの塚本(支部長)が言った。「(全階級獲れなくて)申し訳ありませんでした。」監督として一番辛い瞬間である。勝利した選手の陰で、いつも負けた選手達がいる。二次選抜か、三次選抜か覚えてないが、日本代表選手に選考されたが結果を残すことが出来なかった。あれから3年半の時が流れた。一度は世界大会に出場したが年頃の娘である。これまで色々な事があった。石原から度々電話が来た。何度も相談を受けた。本当の娘のように思っていたから。厳しい試練の道のりを親子で越えた。親子の夢を叶える時が来た。もうあの時のような不安は全くなかった。親子の絆が、親子の夢を叶えた。親子の力だけではない。家族の絆然り。多くの仲間の存在があった。石原家だけではない。凜々の一階級の勝利は、数年に及ぶこれまで培って来た組織の絆の勝利でもあった。自分はそう思う。他の4階級の勝利も同じである。それは日本代表選手団だけではなく、ユースジャパンの勝利でもあった。確信する。その(親子の勝利の)ために組織がユースジャパンを20年前に創ったのだから。優勝インタビューの後、ウォーミングアップ場に戻って来た石原親子と会った。もう言葉にならなかった。自分にとっても“親子の夢!”を叶えた瞬間だった。これで終わりではない。道半ば、もっと大きな夢を叶えるために。

もう次の戦いが始まっている。第13回世界大会まであと377日!

凜々ちゃん、優勝おめでとう! 石原、良かったなあ😢夢叶って本当に良かったなあ😢😢

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