世界大会に出る方法!

「奥村師範はどうして世界大会に出れたんですか?」と質問されたら、こう答える。「それは、道場に目標となる強い先輩がいたからです。」あの先輩がいなかったら今の自分はなかった。それ位強かった。その先輩は大学入学と同時に入門した。大学1年2年生の時、2年間一日も稽古を休まなかったらしい。大学3年生の時、茶帯で全日本大会初出場して8位入賞した。大学4年生の時は4位入賞した。就職と同時に現役を引退した。小さい頃から夢だった極真会館に19歳で入門した。配属先が千葉だったので、池袋の総本部には入門出来なかったが、千葉に凄い先輩がいた。青帯の時、会場に行って初めて全日本大会を観た。その憧れの先輩が4位入賞した。それを観て、自分もいつの日か全日本大会に出たいと心に誓った。3年後に果たした。そして、全日本大会初出場を果たした翌年の第3回世界大会を観た時、こう思った。自分もいつの日か世界大会に出たい!本気で思った!世界大会に出る方法・・・それは全日本で勝ち抜き、世界の舞台に立てるだけの稽古を積む以外にはない。単純明快である。思いだけではどうにもならない。稽古以外にない。誰も夢は描く。全日本にも世界大会にも出たいと思う。思うのは簡単である。その夢を自分で叶えるだけの血の滲むような稽古をする以外にはないのである。各クラスで皆でする稽古を本稽古と言う。そして、大会を目指すクラスで大会のための稽古を強化稽古と言う。「奥村師範はどうして世界大会に出れたんですか?」と質問されたら・・・もう一つの答えがある。(人が付いてこれない位の)強化稽古を毎日したからです。本稽古は1時間30分で終わる。大会を目指す選手はそれからが稽古である。日曜日には全日本大会を目指す道場生が県下から集まる特別クラスがあった。日曜日は補強と組手だけだった。平日は日曜日の組手に勝つために稽古をした。大会二か月前は毎日坂道ダッシュをした。全て後輩にタイムを計って貰った。4回目の全日本大会の時から器具を使ったサーキットトレーニングを強化稽古に取り入れた。ペーパードライバーで車も持っていなかったので、毎日の道場の往復は4㎞のランニングだった。坂道ダッシュする時も、サーキットトレーニングする時も、道場通う時も空手着のズボンとTシャツだった。サラリーマンやめて空手道場の師範になった。日曜日の午前、全日本大会を目指す選手クラスを作った。少年部にも全国大会を目指す「選手クラス」を作った。一般部も少年部も理屈は同じである。本稽古だけで全日本(全国大会)の舞台で戦える訳がない。全日本、全国大会を勝ち抜く強化稽古をする以外にない。勿論、それを支えているのは本稽古である。強化稽古ではやらない基本(稽古)である。勿論、強化稽古で行うダッシュや補強を道着でやってもいい。単純に効率の問題である。走り易い!トレーニングし易い!ただそのためのTシャツである。下着の白いTシャツでもいいのである。ただし。そのTシャツにもし道着と同じ新極真会の刺繍が入っていたら。Tシャツにもし道場名や伝統継承でも何でもいい、思いのある言葉が入っていたら。それはただのTシャツではなくなる。自分はこう思う。道場Tシャツは道着に続く、第二の鎧(よろい)である。揃えて着るとそれはユニフォームとも呼ぶ。道場Tシャツは夏合宿に着て行くためのものではない。大会の応援に行く時に着るものではない。自分が稽古する時に着るものである。道着と同じなのである。道場生が年齢性別に分かれて、各々のクラスでするのが本稽古である。それ以外の時間や特別クラスで大会目指してするのが強化稽古である。大山総裁が仰せである。“空手の命は組手にあり!“最後は組手をやるが。組手を支える強化稽古が大事なのである。大人も少年部も同じである。組手をする前の稽古の段階で勝負は半分以上決まっている。自分にも全日本大会や世界大会だけを目指してただひたすら汗を流した熱い青春時代があった。今は日本代表選手団にいる。お揃いのALL JAPANのユニフォームを着て強化稽古に励む。普通のTシャツにALLJAPANのロゴが入っただけでユニフォームになる。全員が同じものを着るからこそユニフォームと呼ぶ。心ひとつにもなる。支部長になって二十数年、合同稽古会が出来るまでになった。今回初めて組手をしないで補強などの強化稽古を行った。Tシャツを着させた。意味があった。伝えたい事が実はあった。残念ながら伝わっていなかった。大会で勝てるかどうか?勝ち抜いて行くだけの体力と技を身に付ける以外にない。それは組手稽古を支える強化稽古で決まる。また、それを支えているのは本稽古である。これを疎かにしては成り立たない。生半可な思いで夢を叶えることは出来ない。生半可な稽古で目標は達成出来ない。目標は大きければ大きいほどいいが、それを成し遂げるには大きな力がいる。揺るぎない心の強さがないと出来ない。世界大会に絶対出てやる!・・・途轍もない野望と恐ろしいまでの執念があったような気がする。

一.吾々は心身を錬磨し確固不抜の心技を極めること

(空手着以外に)人生のユニフォーム持ってますか😁

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